私の奥様は南部のベトナム女性。通訳として日本にやってきてそのまま私と結婚してしまいました。気の強さは誰にも負けず、異国の地で元気に頑張っています。現在技能実習生を受け入れる監理団体で活躍中。

協同組合をやらないか?と言われ、なぜか組合員事業が外国人技能実習生の受け入れでした。 実習生たちの通訳として来日したベトナム人女性と結婚し、ベトナム人技能実習生たちとの 交流を描いているブログです。技能実習制度に関わる者の本音が書いてあります。
「ここまで言って大丈夫なの?」 と言われておりますが、本音で書かないとおもしろくないですからね。よろしかったら読んでください。
※これは個人の意見であり、組合を代表する意見ではございません。

失踪を防ぐには

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失踪を防止することは、そんなに難しいことではありません。
但し、会社側がこれから言う対策をきちんとやれるかどうかです。
はっきり言えば、安い労働力をこき使おうという方々は、技能実習生を使おうなど
思わないでください。

1. 最低賃金では使わない。
 ・ 手取り(この場合の手取りは税金、社会保険、家賃も控除後の金額を指します)
  建設ならば15万以上、製造系ならば12〜13万以上取れること。
   監理団体に支払う監理費を含めると、総額22万〜25万前後の支払が必要となります。

2. 現地での面接は必須。
 ・ 必ず自分の目で実習生を選んでください。監理団体に任せたり、ましては送出し機関に
  任せるようなことがあってはいけません。学科や実技試験も行い、面接には時間をかけて
  じっくり選んでください。10名以下の採用の場合、最低丸々1日はかかります。
   また、母数は3倍以上が必要です。3名採用ならば、9名以上の候補者を集めてもらいます。
  但し、この場合、送出し機関ですでに教育が始まっている候補者たちで、外部からの候補者
  が入っていない場合は、3倍にこだわらなくても大丈夫です。

3. 家庭訪問は必要です。
 ・ 私の今までの経験から、親の承諾なしで実習生が失踪することはありません。親を味方に
  つけておくことは、後々日本で問題が発生したときに協力を仰ぐことも可能です。
   また、実習生の親に会うことは、相手側にとっても信頼関係を作る上で必要です。
  立場を変えてみればわかると思います。もし自分の子供を異国に送り出すとき、どんな会社の
  どんな人間なのかわからないまま、外国へ行かせることができますか。わざわざ親に会いに来る
  会社の人たちを見て、実習生の親たちはどう思うでしょうか。
   人と人との付き合いなのです。たとえ、日本人とベトナム人であろうとも。

4. 派遣手数料について、送出し機関側と書面を交わす。
 ・ もし会社側と送出し機関が直接できないのであれば、会社と監理団体で書面を交わせばいいと
  思います。もちろん入国後の実習生からのヒアリングをして、書面と実習生からの話が合っている
  ことを確認してください。会社側が監理団体と送出し機関に派遣手数料の書面を交わすことが
  できれば、その監理団体と送出し機関は十分信用に値すると思います。
   当組合として、もし書面を求められれば、いつでも取り交わすことができます。

5. 派遣手数料(実習生の借金)は日本円にして、50〜60万程度が妥当なラインです。(ベトナムの場合)
 ・ 送出し機関もボランティアではありません。海外労働者向け人材派遣会社のライセンス取得費用から
  各地方に人材を集めるため、いろいろな紹介のつてを作っていくための費用、スタッフやベトナム人
  日本語教師、日本人の日本語教師の費用、事務所の家賃、面接対応費用など結構な出費があります。
  ベトナムで定められている派遣手数料は3,600ドルですが、これに日本語教育や寮費、食費などを
  含めると、6ヶ月程度で10〜15万上乗せが妥当なところかと思われます。
   実習生の借金について、いろいろ言う方もおりますが、50万の投資をして、3年後250万程度の
  貯金ができるのであれば、決して悪い話ではありません。
   問題は100万の借金をさせて、日本で手取り7〜8万程度の稼ぎしかない会社へ働かせることです。
  借金の返済期間が1年を超える場合は、実習生たちに対する負担がかなりきつく感じるので、なるべく
  1年以内に返せる金額がいいとなると、やはり50万前後だと思います。

6. 労働基準法など労働関連法令の遵守。
 ・ 当たり前ですが、中小零細企業ほど守られていないのが現状です。36協定すら知らないという会社も
  あります。技能実習生を受け入れられるところは、労働法令をきちんと守ってください。

7. 日本人労働者のいじめに注意。
 ・ 社長が技能実習生の受入を決め、導入したところ、現場で「こんな言葉のできないやつを入れてどうするんだ」
  という反発を受けるケースが多々あります。たかが6ヶ月程度の日本語教育をしたベトナム人が、ある程度
  コミュニケーションが取れるなどあり得ません。日本語ができないのを前提に受入、その後どう教育をし
  やりとりをしていくのか、現場も含めて工夫しなければなりません。その手間が面倒ならば、外国人を使わず
  どうぞ日本人を採用してください。
   そもそも、どうして技能実習生を使おうと思ったのですか。労働力の需給の調整に使ってはいけないと
  言われていますが、実習生でもいい、猫の手でも借りたいと思ったからではないですか。外国人を使うのは
  そんな簡単なことではありません。新規で受け入れた場合、慣れるまで半年から1年はかかると思っていて下さい。
 ・ 日本人はいじめているとは思っていないようですが、意外に言葉による暴力が非常に多いです。
  日本人の仕事の価値観が外国人に当てはまると思ったら大間違いです。特に建設関係は要注意です。

8. 感謝の気持ちと相手を尊重する気持ちを持つ。
 ・ 実習生達は、家族の期待を一身に受けて、日本にやってきます。そして、日本人が嫌がる仕事を一生懸命に
  頑張ります。立場を変えて考えてみて下さい。単なるコストの安い、そして3年間転職できずに働く外国人労働者と
  して見るから、問題が発生するのです。人を人として見ないブラックな会社や経営者はこの制度を使わないで
  下さい。一生懸命働く実習生とその実習生達に感謝の気持ちを持って使っていく会社の関係で、初めて成り立つ
  制度です。実習生を大切にする会社は、働いている日本人も明るく楽しい会社が多いです。

いろいろ書きました。そして、今これを書くには理由があります。
「特定技能」は日本に外国人を連れてくるのに、どうも技能実習よりは簡単になりそうな気がしています。
多く入れればそれだけ問題も発生します。登録支援機関が少なくとも監理団体より厳しい要件でなければ
受入れ機関の不正を誰が止めるのですか。
そして、どうやって良い人材を選別しようとしているのですか。

2018年もそろそろ終わりを迎えようとしています。
来年は間違いなく外国人労働者及び移民について、ターニングポイントとなる年になるでしょう。
少しでも日本とベトナムにとって、そして日本に労働者を送り込む多くの国々にとって
より良い方向にいけるよう、微力ながらこのブログを通して訴えていきたいと思っています。
間違っていけないのは、みんなが幸せになる方向を考えることです。

「愛と感謝をこめて、人と人とをつなぐ」

今年も一年ありがとうございました。
来年もよろしくお願いいたします。

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